導入事例

投資先企業も含めた包括的な福利厚生の取り組み。ベンチャーキャピタルが目指す新しい健康経営支援

ブライダルチェックとは、妊娠・出産に影響を与える病気の有無や、妊娠に向けた現在の身体の状態を調べる検査です。ARCHではベンチャーキャピタルであるANRI株式会社と投資先企業の皆様に向けて、妊孕性セミナーとブライダルチェックを無料提供するキャンペーンを実施しました。今回の取り組みを担当されたANRIの金井様に、ARCHのサービスを導入された背景や成果についてうかがいました。

取り組みのハイライト

  • 自社従業員だけでなく投資先企業も対象としてキャンペーンを実施
  • オンライン・オフライン併用やパートナー参加可能など、多様な参加形態に配慮したセミナー開催
  • セミナー参加者15名、ブライダルチェック利用者7名という反響

家族を大切にする企業文化から生まれた、投資先も含む包括的な取り組み

――ANRIさまの企業文化について教えてください。

金井様: 私たちANRIはスタートアップ企業への投資を行うベンチャーキャピタルで、25名ほどの組織です。代表である佐俣アンリ自身も子育てしていることから、社風として家族を大切にしようという考え方があります。ANRIが運営しているインキュベーション施設である「CIRCLE」には投資先企業の方たちが入居していますが、子ども連れで来ている方も多いんですよ。CIRCLE利用者のお子さんを歓迎するカルチャーが形成されています。

福利厚生に関しては、メンバーが必要なものを必要に応じてフレキシブルに導入していこうという方針です。不妊治療や婦人科検診への補助や、介護休暇や育児休暇といった施策はかなり充実していると思います。ANRIには小さな子どものいる社員が多いこともあり、家族を大切にしたいという考え方は根底にありますね。

投資先企業に対しても、代表の方が結婚や出産されたときにはお祝いをお渡ししています。かつては、起業家は事業を大きくすることに集中するべきだとして、家族をつくることを歓迎しない風潮もありました。しかし、ANRIとしては投資先の事業成長だけでなく家族が増えることも嬉しいことだと捉えて、応援していきたいと考えています。

テーブルの上に立っている女性AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

――今回のセミナー・ブライダルチェック提供に至った経緯を教えてください。

金井様: 以前からARCHに対しては当社で出資をしており、CIRCLEに入居されていたこともあって、今回の企画がスタートしたんです。トーチクリニック上野院の開業に合わせてARCHから提案をいただき、妊孕性や不妊治療について学ぶセミナーと、希望者にブライダルチェックを無料提供するキャンペーンを実施しました。当社にとっては投資先企業も大切なファミリーですから、投資先の経営者や従業員の皆さんにもこのキャンペーンに参加いただけるようにしました。

当社の投資先には20〜30代の方が多いんです。妊孕性などの知識を得る機会は、早いに越したことはありません。すぐに実際に関係することではなくても、勉強できる場があることは大切だと思って取り組みを進めました。

セミナーに参加しやすい環境をつくる工夫も。想定以上の盛り上がりに驚いた

――セミナー開催にあたって工夫された点はありますか?

金井様:今回のセミナーは、オンラインとオフラインのハイブリッド開催にしました。質疑応答の活発さなどの観点からも、当社が普段行っているセミナーは現地参加のみで開催することが多いです。ただ、今回はプライベートな内容でもありますし、従業員のパートナーの方にも参加いただきたかったので、オンラインで受けられるようにしました。

開催はお昼休みの時間帯にして、CIRCLEでは食事を取りながらでも参加していただけるように工夫しました。参加者には事前アンケートを取り、その方がどんな悩みを持っているのかなどを把握して、当日のセミナー内容に配慮してもらえたのもよかったですね。

白いテーブルの上に座っている女性AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

――実際の参加状況と反響はいかがでしたか?

金井様: 参加人数はオンライン含めて15人ほどでした。カップルで参加される方もいらっしゃいました。予想していたよりもCIRCLEに来て現地参加する方々が多かったですね。セミナー後も参加者からの質問が1時間ぐらい続き、とても盛り上がっていました。すでに不妊治療クリニックに通われている方からのセカンドオピニオンのような相談が多かったと聞いています。

ブライダルチェックについては無料提供キャンペーンの期間に7件の利用がありました。社員数名のシード期の会社から数百人の会社などさまざまですが、300社ほどの投資先に案内して7人の利用があったのは比較的良い利用率ではないかと思います。

継続的な取り組みで「準顕在層」へのアプローチを強化

――今後もセミナーやブライダルチェックの取り組みを継続していく予定はありますか?

金井様:半年に1回くらいの頻度で同様のセミナーを開催できたらと考えています。いきなりブライダルチェックを受診するのは心情的にも費用的にもハードルがあると思うので、今回のようにセミナーとブライダルチェックをセットで提供し、関心や知識が高まった人に対してブライダルチェックの費用サポートを行うといった流れはとても良いと思いますね。

大企業などであれば、新卒研修や入社5年目や10年目などのタイミングで一律にセミナーを行えるかもしれませんが、当社の場合はそういった方法はなかなか難しいです。スタートアップ業界は中途入社される方も多いですし、対象となる方のライフステージは変化していきますから、半期に一度くらいのペースで定期的に開催するのがちょうどいいように思います。妊娠出産について考えるタイミングは人それぞれなので、知りたいと思った時に知識に触れやすい機会を設けていきたいですね。

――今後のための改善点はありますか?

金井様:今回のセミナーでは、既に不妊治療を始めている方が多かったと聞いています。今後は、その手前の段階の「なんとなく気になっている」という方にも参加してもらえたらと思います。

当社では弁護士や会計士といった士業の方のスペースをCIRCLEに用意して、ちょっとした相談をそこで気軽に行えるような仕組みを用意しています。同じように医療従事者の方にCIRCLEに在席していただいて、不妊治療に関する情報提供窓口のような仕組みを整えられたら、“なんとなく”の需要にも応えられるような気がしますね。

スタートアップ界隈で働く人たちは特に、自分の中での優先順位が高くなっていないと時間を割くことは難しいかもしれません。だからこそ、不妊治療については後回しにしてしまう人が多いのかなと思います。仕事に関することならば社内のチームメンバーで協力できますが、この場合は自分自身で相談しないと意味がありませんからね。ニーズが顕在化する前の「準顕在層」に対して、必要なときにはいつでも情報に触れられる環境を用意することで、当社の仲間たちがそれぞれの人生を楽しみながら活躍するお手伝いをしていきたいです。

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――同様の取り組みを検討している企業へのアドバイスをお願いします。

金井様:従業員のワークライフバランスを考えて、仕事にも生活にも良いサイクルで長く活躍してもらうためには、会社として家族作りのサポートをすることが大切です。会社にはさまざまなバックグラウンドを抱えている人が在籍しているからこそ、一人ひとりの需要に応えられるように整備したいですよね。ARCHはいろいろなニーズに柔軟に対応したサービスを提供してくれるので、気になっている企業の方はぜひ相談していただけたらと思います。

導入企業様
企業名:
ANRI株式会社
事業内容:
VC・CVC
公式サイト
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